フェーダー

 

 

6月 早めの台風が窓を叩くかと思われたが岡山は雨の影響も少なく、低気圧へ向かう最中の頭痛だけが天候の悪さを象徴した。

 

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怪物という映画を観た。

自分にとっては100点満点の内容だったし、感動して大泣きした。あの映画を観て大泣きしたというのは誇れることではないんだと、自分では気付いているつもりだ。

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仕事の人とお酒を飲む

上司から、頼りになるから今後のあらゆる事象にもついてきてほしいと言われて素直に喜んだ。

終電の為離脱しながら聴いたマスドレの歌うくるりのカバーを聴きながら夜道て怒号を挙げたが、たまたま取引先の目の前だった。

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THE NOVEMBERSというバンドが自分にとって特別なものの一つである。6月のある日、アルバムを聴いていてそう思った。

特別なものを、他者を傷つけずに自分にとって特別であると説明することは非常に難しく、自分には出来なくなっていることに気が付いた。

元々出来てもいなかったのかも。

 

特別の区別の付け方、誰にでも伝わるような、例えばこれより先は一目瞭然でセキュリティエリアだから、足を踏み入れてはいけないと踵を返せるような、なるべく打数を減らして次のホールへ向かうことを良しとするスポーツのように、できれば言葉数を少なく済ませるような制限は、自分にとっての美学でもある。

 

要は、

自分にとって特別なんだ、ということをこのストレートな言い方意外で伝えようとしても、マウントのようになってしまうのが辛く、かといって「特別なんだ」だけではそのモノに対する、自分の奥底にある心の一等賞まで見せることが出来ていないんじゃないかと不安になる。

 

皆の心が厄介なものであることは、承知の通りである。

僕たちの心は日によって、監視カメラ満載の豪邸にも、来場特典多数有りの飲食店にも変化する。

 

横行している方法だと思うが、この言葉遊びでホールインワン、イーグルを決めている選手をまだ見たことがないので、そんな方法に辿り着けた時にはここに書いてみようと思います。

 

 

答えは見つからないが、俺が導き出したいものが見つかった6月でした。